『天唄歌い』 坂東眞砂子 ***

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難破し南の島にたどり着くが、そこは文化が異なり、それまでの価値観が通じない社会だった。漂流民と島の人々との間に起こる様々な事柄をときに過剰に描かれるが、読後感は悪くない。軽薄な推理小説などではありえないずっしりとした読み応えのある小説でした。やはり、坂東眞砂子はただの「子猫殺し」ではないと納得。この本は、ある人種のリトマス試験紙として使えるなと思った。