『 あやかし 〈妖怪〉時代小説傑作選』 PHP研究所 ***

 

あやかし 〈妖怪〉時代小説傑作選 (PHP文芸文庫)

あやかし 〈妖怪〉時代小説傑作選 (PHP文芸文庫)

 

病弱な若旦那のために特別に注文された布団から、夜な夜な聞こえてくる泣き声の正体(「四布の布団」)、のっぺらぼうの同心のもとに持ち込まれてきた、奇妙な女からの訴え(「あやかし同心」)、「百物語」の場に来た少年には、可愛らしい少女の姿をした神様が憑いていた(「逃げ水」)など、妖怪や怪異を扱った時代小説アンソロジー。平成を代表する豪華女性作家陣の魅力が味わえる珠玉の短編六作を収録。(「BOOK」データベースより)

 

宮部みゆき木内昇を読みたくて購入したが、宮部さんの作品は既読でした。木内さんの「蟋橋」は期待通りの木内ワールド。あとの作品は何とも言いようがありません。暇つぶしにどうぞ。でもアンソロジーとしての本の出来上がりは「いけません」まさに玉石混交でほぼ「石の山」かな。あと気になったのは解説で木内昇さんの作品を「歴史小説」、というのは違和感があります。新選組を描いたすばらしい「歴史小説」もありますが「蟋橋」を歴史小説というのはどうでしょう。「時代小説」のような。

 

 2019-57