『魂手形 三島屋変調百物語七之続』 宮部 みゆき ***

 

 

嘘も真実も善きも悪しきも、すべてが詰まった江戸怪談の新骨頂!

江戸は神田の三島屋で行われている変わり百物語。美丈夫の勤番武士は国元の不思議な〈火消し〉の話を、団子屋の屋台を営む娘は母親の念を、そして鯔背な老人は木賃宿に泊まったお化けについて、富次郎に語り捨てる。

 

タイトルの『魂手形』が良かったです。聞き手が「おちか」のころは「黒白の間」が不気味だったのですが、「富次郎」になって「どこの部屋で聞いても同じ」と思う。聞き手が「富次郎」である必要も?と思ってしまいます。

 

2021-031