『破線のマリス』 野沢尚 **

a21966a0

TV局と郵政省が舞台なのだが、最後はぐずぐずで終了してしまったなあ。始まりは松本清張風なのに、そこから脱線してからは、ひたすら2組の夫婦の愛憎劇のようでもあり、どこか報道番組の裏話のようでもあるようで、すっきりしない終り方だ。小説のテクニックはすばらしい、いつもの乱歩賞作品のレベルかな。題名がおしゃれ。