2016-08-01から1ヶ月間の記事一覧

『秘密』 東野圭吾 **

妻・直子と小学5年生の娘・藻奈美を乗せたバスが崖から転落。妻の葬儀の夜、意識を取り戻した娘の体に宿っていたのは、死んだはずの妻だった。その日から杉田家の切なく奇妙な“秘密”の生活が始まった。映画「秘密」の原作であり、98年度のベストミステリーと…

『向田理髪店』 奥田英朗 ***

北海道。寂れてしまった炭鉱町。通りにひと気はないけれど、中ではみんな、侃々諤々。心配性の理髪店主人が暮らす北の町は、案外にぎやか。身に沁みて、心がほぐれる物語。 (「BOOK」データベースより)過疎の街で一番活発なのは自治体かもね。床屋さんを中…

『ホーンテッド・キャンパス 春でおぼろで桜月』 櫛木理宇 **

雪まだ深い春休み。大学生の森司は、来たるホワイトデイのことで気もそぞろ。とはいえ通常とは逆で、片想いのこよみからの、バレンタインのお返しについて。そんな森司に関係なく、オカ研には依頼が。SNSのオフ会に現れる、心中を強要する霊。恐怖の市松人形…

『樅ノ木は残った〈下巻〉 (1963年) 』 山本周五郎 ***

「侍の本分は、辛抱の中にある」名を捨て、一身を賭して仙台藩六十二万石を守った男の沈着壮絶な闘い!脚注で読む、新しい山本周五郎。 (「BOOK」データベースより)代表作をやっと読みました。1963年版の文庫で読みましたが、さすがに変色具合が根性の入っ…

『樅ノ木は残った〈上巻〉 (1963年)』 山本周五郎 ***

「本当の強さとは、何なのか…」空前の洞察力で、「伊達騒動」と人間原田甲斐を描ききる感動巨篇!脚注で読む、新しい山本周五郎。 内容(「BOOK」データベースより)読んだのは1963年の文庫、写真は全集から。

『スタフ staph』 道尾秀介 *

街をワゴンで駆けながら、料理を売って生計をたてる女性、夏都。彼女はある誘拐事件をきっかけに、中学生アイドルのカグヤに力を貸すことに。カグヤの姉である有名女優のスキャンダルを封じるため、ある女性の携帯電話からメールを消去するという、簡単なミ…

『去就: 隠蔽捜査6』 今野敏 ***

大森署管内で女性の連れ去り事件、さらに殺人が勃発。ストーカーによる犯行が濃厚になる中、捜査の過程で署長・竜崎は新任の上役と対立する。家庭でも娘にストーカー騒動が発生。予想不能の事態が公私に続発して…不穏な緊張感漂う最新長篇! (「BOOK」データ…

『女學生奇譚』 川瀬七緒 **

フリーライターの八坂駿は、オカルト雑誌の編集長から妙な企画の依頼をされる。「この本を読んではいけない…」から始まる警告文と古書を、竹里あやめという女が持ち込んできたのだ。その古書の本来の持主である彼女の兄は数ヶ月前に失踪、現在も行方不明。こ…

『ナミヤ雑貨店の奇蹟』 東野圭吾 ***

夢をとるか、愛をとるか。現実をとるか、理想をとるか。人情をとるか、道理をとるか。家族をとるか、将来をとるか。野望をとるか、幸せをとるか。あらゆる悩みの相談に乗る、不思議な雑貨店。しかしその正体は…。物語が完結するとき、人知を超えた真実が明ら…

『虚ろな十字架』 東野圭吾 *

別れた妻が殺された。もし、あのとき離婚していなければ、私はまた遺族になるところだった。東野圭吾にしか書けない圧倒的な密度と、深い思索に裏付けられた予想もつかない展開。私たちはまた、答えの出ない問いに立ち尽くす。 (「BOOK」データベースより)…

『手紙』 東野圭吾 **

強盗殺人の罪で服役中の兄、剛志。弟・直貴のもとには、獄中から月に一度、手紙が届く…。しかし、進学、恋愛、就職と、直貴が幸せをつかもうとするたびに、「強盗殺人犯の弟」という運命が立ちはだかる苛酷な現実。人の絆とは何か。いつか罪は償えるのだろう…

『オリガ・モリソヴナの反語法』 米原万里 ***

1960年、チェコのプラハ・ソビエト学校に入った志摩は、舞踊教師オリガ・モリソヴナに魅了された。老女だが踊りは天才的。彼女が濁声で「美の極致!」と叫んだら、それは強烈な罵倒。だが、その行動には謎も多かった。あれから30数年、翻訳者となった志摩は…