2017-08-01から1ヶ月間の記事一覧

『鳴いて血を吐く』 遠田潤子 ***

離婚して経済的に困窮しているギタリスト・多聞のもとに、人気歌手・実菓子のロングインタビューの仕事が舞い込んだ。多聞と実菓子は幼いころ同じ家で育ち、しかも多聞の亡父と亡兄はともに実菓子の夫であった――。(「BOOK」データベースより) 遠田潤子さん…

『未決: 吉原裏同心(十九) 』 佐伯泰英 ***

吉原にある老舗妓楼「千惷楼」で人気の女郎が客と心中した。知らせを受けた吉原裏同心の神守幹次郎と会所の番方・仙右衛門は、その死に方に疑いを抱く。真相を究明せんと探索する二人だったが、その前には常に大きな影がつきまとう。そして、吉原自体の存在…

『BUTTER』 柚木麻子 ***

結婚詐欺の末、男性3人を殺害したとされる容疑者・梶井真奈子。世間を騒がせたのは、彼女の決して若くも美しくもない容姿と、女性としての自信に満ち溢れた言動だった。週刊誌で働く30代の女性記者・里佳は、親友の伶子からのアドバイスでカジマナとの面会を…

『変幻』 今野敏 **

警視庁捜査一課刑事の宇田川の同期、特殊犯捜査係の女刑事・大石が「しばらく会えなくなる」と言い、音信不通となった。かつて公安にいて辞めさせられた同期の蘇我と同じように…。(「BOOK」データベースより) 多作でシリーズものも多い作家さんで、その中…

『かがみの孤城』 辻村深月 ***

あなたを、助けたい。学校での居場所をなくし、閉じこもっていたこころの目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めた。輝く鏡をくぐり抜けた先にあったのは、城のような不思議な建物。そこにはちょうどこころと似た境遇の7人が集められていた―― なぜこの7人が…

『幸せのプチ ――町の名は琥珀』 朱川湊人 **

都電が走る、この下町には、白い野良犬の“妖精"がいる。 「きっとプチは、あの町で今も生きていて、たくさんの人たちを、小さくだけれど幸せにしているはずだ」 その町に生き、通り過ぎた人たちの心あたたまる物語。 銭湯の煙突が目立つ迷路のような路地は生…

『無宿―吉原裏同心〈18〉』 佐伯泰英 ***

(「BOOK」データベースより)質商小川屋の一家総勢七人が惨殺された。一方、「御免色里」の吉原では人気絶頂の花魁・薄墨太夫の周囲で異変が。次々起こる「怪異」「殺し」に、吉原裏同心・神守幹次郎は東奔西走し、その身にも危機が迫る。そして、下手人を…

『カンパニー』 伊吹有喜 **

合併、社名変更、グローバル化。老舗製薬会社の改革路線から取り残された47歳の総務課長・青柳と、選手に電撃引退された若手トレーナーの由衣。二人に下された業務命令は、世界的プリンシパル・高野が踊る冠公演「白鳥の湖」を成功させること。主役交代、高…

『あやめ横丁の人々』 宇江佐 真理 ***

この町の外に立てはいけやせん!危機一髪、慎之介が逃げ込んだこの町は、何やら訳ありばかり。 髪結い床も一膳めし屋も、謎を抱えているようだった……吉川英治文学新人賞受賞の著者が生々と描く長編時代小説。(「BOOK」データベースより) 2017-117

『手習重兵衛 刃舞』 鈴木英治 **

この剣を会得したとき彼奴は必ず現れる―。江戸は白金村の手習師匠である興津重兵衛は、弟を殺害した男、遠藤恒之助を討つと誓い、秘剣修得の鍛錬を始めた。厳しい鍛錬の末、やがて秘剣を得た重兵衛。それを感じ取った遠藤が動き出す。これで興津を殺れる―。…

『夜桜―吉原裏同心〈17〉』 佐伯泰英 ***

金子をかけて早脚自慢に走り合いを挑む若侍が日本橋に現われ、江戸が沸いた。「御免色里」の吉原が騒動に巻き込まれ、裏同心・神守幹次郎は、若侍の正体を暴くため探索に動く。一方、吉原の大籬で人気の振袖新造に異変が生じ、やがて惨劇が訪れる。そして、…

『匿名交叉』 降田天 **

児童向け雑誌の担当を外された編集者の楓は、娘のコスプレ衣装を自作する“ソラパパ”のブログに批判的なコメントを残したことから、過去のブログを匿名掲示板に晒されてしまう。そのことから陰湿なストーカー被害に遭うようになった。一方、“ソラパパ”こと棚…

『愛憎: 吉原裏同心(十五)』 佐伯泰英 ***

吉原で近頃人気の中籬に脅迫文が投げ込まれた。相談を受けた吉原会所の神守幹次郎らが調べ始めたところ、その前に刺客・夜嵐の参次が現れた。参次は人気花魁・薄墨太夫の前にも出没。そして、薄墨が可愛がっていた禿の小花が消えた。はたして小花の拐かしの…

『手習重兵衛 梵鐘』 鈴木英治 **

忍び寄る黒い影。娘の叫びが闇夜に響く。今宵もまた一人、犠牲者が―。秋祭りの仕度でおおわらわの白金村。そんなある日、手習子のお美代の行方がわからなくなってしまった。もしや、かどわかされたのでは!必死に捜索する重兵衛だったが…。書き下ろし剣豪ミス…

『仇討―吉原裏同心〈16〉』 佐伯泰英 ***

年が明けた「御免色里」吉原で、客の懐中物や花魁の櫛笄が次々に盗まれた。悪童たちの仕業と、さっそく捕縛にあたった吉原裏同心・神守幹次郎だったが、その背後にさらに大きな勢力の影がちらつく。吉原に触手を伸ばす勢力に、幹次郎の剛剣がうなり、新必殺…

『会津執権の栄誉』 佐藤巖太郎 **

相次ぐ当主の早世により、男系の嫡流が途絶えた会津守護、芦名家。近隣の大名から婿養子として当主を迎えることになったが、それをきっかけに家中に軋轢が生じる。一触即発の家臣たちをなんとかまとめていたのは家臣筆頭であり「会津の執権」の異名を持つ金…