2017-11-01から1ヶ月間の記事一覧

『転び者 新・古着屋総兵衛: 新・古着屋総兵衛第六巻』 佐伯泰英 **

五十八門の大砲を搭載する薩摩藩の新・十文字船団七隻は大隅海峡にて、大黒屋の交易船イマサカ号・大黒丸の通過を虎視眈々と待ち受けていた。一方、総兵衛一行は伊勢から京都への道程に神君の故事にあやかって、伊賀加太峠越えを選んだ。それは一行を付け狙…

『○に十の字―新・古着屋総兵衛〈第5巻〉』 佐伯泰英 **

坊城桜子を伴って京を目指す総兵衛一行が鳶沢村に逗留中、薩摩の密偵が捕らえられた。総兵衛の特殊な縛めにより、苦悶の末薩摩忍び北郷陰吉は転んだかに見えた。陰吉を加えた一行は一路、西を目指し始めた。一方、江戸では、おこものちゅう吉が湯島天神の床…

『南へ舵を―新・古着屋総兵衛〈第4巻〉』 佐伯泰英 **

“影”本郷康秀を誅殺した総兵衛一行は、上野、越後、越中を経て盛夏の加賀に入った。海路より金沢入りしていた信一郎らと合流し、前田家と交易を行う。一方、日本橋富沢町大黒屋では、ちゅう吉の掴んだ本郷家老女と薩摩藩用人の密談が大番頭光蔵に報告されて…

『未必のマクベス (ハヤカワ・ミステリワールド)』 早瀬耕 **

IT企業ジェイ・プロトコルの中井優一は、東南アジアを中心に交通系ICカードの販売に携わっていた。同僚の伴浩輔とともにバンコクでの商談を成功させた優一は、澳門の娼婦から予言めいた言葉を告げられる―「あなたは、王として旅を続けなくてはならない」。や…

『日光代参―新・古着屋総兵衛〈第3巻〉』 佐伯泰英 **

御側衆本郷康秀が将軍家斉の代参として日光に向かった。極秘の出立、余りにも少ない従者の数、かげまの同行等、不審な点が目に付き、総兵衛は百蔵と天松を伴って一行を追う。一方、この代参に関わる秘密を掴んだおこものちゅう吉も後を追った。御庭番、傭兵…

『百年の呪い―新・古着屋総兵衛〈第2巻〉』 佐伯泰英 **

今坂一族の卜師梅香林は、鳶沢一族に張り巡らされた闇祈祷を看破した。六義園を拠点とした闇四神の結界は、富沢町、さらに駿府鳶沢村をも包囲していた。幾重にも仕掛けられた柳沢吉保の百年の呪いに十代目総兵衛勝臣は敢然と立ち向かう。一方、闇祈祷の術者…

『光圀: 古着屋総兵衛 初傳』 佐伯泰英 *

天下の悪法「生類憐みの令」やゆがんだ将軍継承方針など五代将軍綱吉の大義なき政の専横ぶりに御三家定府水戸光圀は憤怒を募らせる。綱吉の背後には、隆光権僧正の影がちらつく。家康との約定により、表の顔は古着問屋、裏の貌は隠れ旗本として徳川守護を五…

『血に非ず―新・古着屋総兵衛〈第1巻〉』 佐伯泰英 **

六代目総兵衛の活躍した元禄・宝永年間から九十余年。享和二年(1802)、九代目総兵衛勝典は、労咳で瀕死の床にあった。嫡子幸之輔を流行病で亡くし、大黒屋内には直系の者はいない。深川で女郎屋を営む女はかつて勝典を誑かして子を孕んだというのだが。後継…

『ダナエ』 藤原伊織 ***

男たちの生き方に共感必至! CM制作を手がける麻生は昔の恋人の窮地を救うため突飛な手を考えた!(「水母」)。広告界と美術界を舞台にした力作3篇を収録!(「BOOK」データベースより) 三編の作品が納められている。「水母」は藤原伊織さんらしい作品だ…

『旅立ちぬ: 吉原裏同心抄』 佐伯泰英 ***

幼馴染の汀女とともに故郷の豊後岡藩を出奔し、江戸・吉原に流れ着いた神守幹次郎は、剣の腕を見込まれ、廓の用心棒「吉原裏同心」となった。時は流れ、花魁・薄墨太夫が自由の身となり、幹次郎は汀女、薄墨改め加門麻との三人で新しい生活を始める。幼い頃…

『帰還―古着屋総兵衛影始末〈11〉』 佐伯泰英 ***

大黒丸は信之助の待つ琉球泊湊へ寄港した。薩摩・清の二重支配に喘ぐ琉球での自由な交易を目指す総兵衛に立ち塞がったのは、薩摩藩であった。総兵衛らは示現流の遣い手集団院外団を撃破し、六隻の軍船を連ねる十文字船団との海戦に勝利して、勇躍江戸帰還を…

『交趾―古着屋総兵衛影始末〈10〉』 佐伯泰英 ***

琉球沖の大黒丸遭難で総兵衛以下、又三郎、駒吉など主だった人材を欠いた富沢町大黒屋を柳沢吉保の魔の手が襲う。その陰湿残忍な手口に身重の美雪はある決断を下す。一方、総兵衛は南洋の孤島で大黒丸の改造を果たし、針路を交趾(ベトナム)へ取った。かの地…

『騙し絵の牙』 塩田武士 ***

大手出版社で雑誌編集長を務める速水。誰もが彼の言動に惹かれてしまう魅力的な男だ。ある夜、上司から廃刊を匂わされたことをきっかけに、彼の異常なほどの“執念”が浮かび上がってきて…。斜陽の一途を辿る出版界で牙を剥いた男が、業界全体にメスを入れる!…

『始末: 吉原裏同心(二十四)』 佐伯泰英 ***

地廻りと呼ばれ、吉原の妓楼に上がらず素見をする一人の男の骸が切見世で見つかった。探索を始めた吉原裏同心・神守幹次郎は、下手人を川越に追う。一方、番方に女の子が生まれて沸く会所だが、突如現われた「倅」に悩む会所の七代目頭取四郎兵衛。「秘密」…

『ミッドナイト・ジャーナル』 本城雅人 ***

「被害者女児死亡」―世紀の大誤報を打ち、飛ばされた3人の記者。7年後、児童連続誘拐事件が発生する。さいたま支局の関口豪太郎はかつての事件との関連性を疑い、本社の遊軍記者・藤瀬祐里は豪太郎の応援に合流し、整理部員となった松本博史は冷めた目で静観…

『知略―古着屋総兵衛影始末〈第8巻〉』 佐伯泰英 ***

“影"の指令は、将軍綱吉の側室へさる公卿の娘を送り込まんとする柳沢吉保の陰謀の阻止であった。吉保は甲賀の名門鵜飼家を召し抱え、忍者衆を手駒に加えた。総兵衛は襲撃に遭いながらも東海道を西上、京を目指す。一方、富沢町の大黒屋ではるりが忽然と消え…

『難破―古着屋総兵衛影始末〈9〉』 佐伯泰英 ***

巨大帆船大黒丸の乗組員だった船大工箕之吉に柳沢吉保一派が目をつけた。総兵衛、駒吉主従は伊香保、草津、小浜へと箕之吉を追う。幹部しか知り得ない渡航行程を何故、箕之吉は知っているのか。柳沢一派にも漏れているのか。裏切り者は誰なのか。やがて、琉…

『雄飛―古着屋総兵衛影始末〈第7巻〉』 佐伯泰英 ***

二千石を超える巨大船、大黒丸が完成した。執拗な与力の探索を躱し、極秘の任務を負った大黒丸は江戸湾を出航した。大目付本庄豊後守息女絵津は加賀藩重役の嫡男への輿入れで金沢を目指す。若年寄用人丹後賢吉は、円明流、林崎夢想流等の刺客団を遣って絵津…

『腐れ梅』 澤田瞳子 **

時は平安時代、色を売って暮らす、似非巫女の綾児。その美貌を見込まれた綾児は、菅原道真の祟りを騙る、巫女仲間の策謀に誘われた―。『若冲』で注目を集める実力派作家が描く、傑作歴史長編。(「BOOK」データベースより) 読書スピードが上がらないという…

『逃亡―吉原裏同心』 佐伯泰英 ***

神守幹次郎は、吉原遊廓の治安を預かる四郎兵衛会所の名主に剣の腕を買われた裏の用心棒。ある日一人の遊女の言動から、廓火付けの企みを知った幹次郎は、探索の末、悪事を企む無頼の集団に辿り着く。だがその裏には、ある心中事件にまつわる悲劇が…。廓とい…