2017-09-01から1ヶ月間の記事一覧

『炎罪』 鏑木蓮 ***

京都市にある自傷患者専門クリニック兼自宅が全焼。精神科医・山之内一蔵が焼死体として発見され、妻・和代の行方が分からない。警察は山之内の患者であった連続放火犯に疑いの目を向けるも決め手に欠ける。自殺か、それとも妻が犯人なのか―。様々な推理と憶…

『殺気!』 雫井 脩介 *

大学生のましろ(女性)は12歳のとき、何者かに拉致、監禁された経験がある。無事に解放されたが、犯人は不明で、事件は未解決。今、そのときの記憶はなく、ひどいPTSD(心的外傷後ストレス精神障害)にかかってしまった。そのためか、ましろには特異な能力があ…

『図書館の神様』 瀬尾まいこ ***

思い描いていた未来をあきらめて赴任した高校で、驚いたことに“私”は文芸部の顧問になった。…「垣内君って、どうして文芸部なの?」「文学が好きだからです」「まさか」!…清く正しくまっすぐな青春を送ってきた“私”には、思いがけないことばかり。不思議な出…

『なでし子物語』 伊吹有喜 **

父を亡くし母に捨てられ、祖父に引き取られたものの、学校ではいじめに遭っている耀子。夫を若くして亡くした後、舅や息子と心が添わず、過去の思い出の中にだけ生きている照子。そして、照子の舅が愛人に生ませた男の子、立海。彼もまた、生い立ちゆえの重…

『真夏の雷管』 佐々木譲 ***

真夏の札幌で、爆薬材料の窃盗事件。爆弾製造?誰が、何を爆破する?タイムリミット迫る命懸けの任務!チーム佐伯が警官の覚悟を見せる!大ベストセラー警察小説。(「BOOK」データベースより) 今回も安定の道警シリーズです。ただ、すこし変化も欲しいかなあ。…

『デフォルト[債務不履行]』 相場英雄 ***

「不良債権問題が終わったなんて嘘じゃないか」。真実を暴いたあるエコノミストの死をきかっけに、、新聞記者、凄腕ファンドマネジャー、ハッカーらが手を組んで復讐に立ち上がる。日銀をデフォルトに追い込み、腐敗の構造の上にあぐらをかく金融セレブたち…

『手習重兵衛 祝い酒』 鈴木英治 ***

甲州街道で何者かに狙撃された重兵衛。実家の興津家では、重兵衛の葬儀が行われる。遺体の損傷を理由に、中を改められずに埋葬された棺桶。なぜ、重兵衛は狙われたのか。重兵衛の手習所に住み着いた謎の薬売り・日月斎との関係は?そして、重兵衛の生死は?「…

『手習重兵衛 - 黒い薬売り』 鈴木英治 ***

婚約したおそのを伴い、故郷の諏訪に帰った重兵衛。ところが実家の興津家では、家督を継いだ輔之進の妻・吉乃と侍女のお以知が行方しれずになっていた。一方、江戸の白金堂には、重兵衛の留守中、日月斎という怪しげな薬売りが住み着いていた。文庫書き下ろ…

『愚者の毒』 宇佐美まこと ***

一九八五年、上野の職安で出会った葉子と希美。互いに後ろ暗い過去を秘めながら、友情を深めてゆく。しかし、希美の紹介で葉子が家政婦として働き出した旧家の主の不審死をきっかけに、過去の因縁が二人に襲いかかる。全ての始まりは一九六五年、筑豊の廃坑…

『道連れの文―手習重兵衛』 鈴木英治 ***

婚約を母に報告するため、おそのを伴い故郷の諏訪へと旅立った重兵衛。道中、一人旅の腰元ふうの女と知り合う。その場は別れたものの、今度は女が刺客の一団に襲われているところに遭遇。重兵衛は、死の間際の女から、甲府勤番支配宛の書状を託される。(「B…

『この世の春 下』 宮部 みゆき ***

小説史に類を見ない、息を呑む大仕掛け。そこまでやるか、ミヤベ魔術! それは亡者たちの声? それとも心の扉が軋む音? 正体不明の悪意が怪しい囁きと化して、かけがえのない人々を蝕み始めていた。目鼻を持たぬ仮面に怯え続ける青年は、恐怖の果てにひとりの…

『この世の春 上』 宮部 みゆき ***

小説史に類を見ない、息を呑む大仕掛け。そこまでやるか、ミヤベ魔術! それは亡者たちの声? それとも心の扉が軋む音? 正体不明の悪意が怪しい囁きと化して、かけがえのない人々を蝕み始めていた。目鼻を持たぬ仮面に怯え続ける青年は、恐怖の果てにひとりの…

『隠し子の宿―手習重兵衛』 鈴木英治 ***

おそのと正式に婚約を交わしたばかりの重兵衛だったが、朋友の作之助と吉原に行ったことが判明。さらに、隠し子がいることが村の噂となり、品川の女郎宿に出入りしているのも目撃され…。はたして重兵衛は、許嫁おそのに与えた誤解をとくことができるのか。(…

『手習重兵衛 夕映え橋』 鈴木英治 ***

ついに重兵衛がおそのに求婚。その余韻も冷めぬまま、二人は重兵衛の朋輩だった柿ヶ崎作之助に出くわす。作之助は主君のために刀を見立てるよう命じられたのだった。その足で堀井道場の左馬助を訪ねた重兵衛とおそのは、そこで目にした一振りの刀に魅了され…

『手習重兵衛 母恋い』 鈴木英治 ***

江戸は白金村に戻り、手習所を再開した興津重兵衛。家主の娘おそのを妻に迎えるはずだったのが、重兵衛を仇と思いこんだ正体不明の女と同居する羽目に…。一方、村では半月ほど前から住み着いた謎の女が、男たちの好奇の的になっていた。(「BOOK」データベー…

『鷹野鍼灸院の事件簿 謎に刺す鍼、心に点す灸』 乾緑郎 ***

鷹野鍼灸院に勤める新米鍼灸師の真奈は、往療に出てばかりの院長・鷹野がいないところで、いつも様々な問題に巻き込まれる。妻へのモラハラを繰り返す四肢の麻痺した男や、とある患者を治療して以来何度も同じ悪夢を見るようになったオーストラリア人鍼灸師…

『鷹野鍼灸院の事件簿』 乾緑郎 ***

新米鍼灸師の真奈が勤める鷹野鍼灸院は、院長・鷹野と助手・真奈の二人だけで切り盛りしている。しかし鷹野は往療ばかりに出て、実際は真奈がひとりで対応することが殆ど。ある日、安産の灸を受けにきた史恵に真奈が施術をしていると、史恵の夫が施術をやめ…

『星の子』 今村夏子 ***

主人公・林ちひろは中学3年生。 出生直後から病弱だったちひろを救いたい一心で、 両親は「あやしい宗教」にのめり込んでいき、 その信仰は少しずつ家族を崩壊させていく。 前作『あひる』が芥川賞候補となった著者の新たなる代表作。(「BOOK」データベース…

『手習重兵衛 - 天狗変』 鈴木英治 ***

家督放棄を決意して諏訪に帰った興津重兵衛に、重臣たちや一族の態度は冷ややかだった。そんな故郷への違和感を募らせつつ、自分や目付頭の津田景十郎の命を狙った忍び集団の企みを探る日々。そこに、将軍家の朱印状を携え諏訪へ赴く旗本一行が、道中で襲撃…

『手習重兵衛 道中霧』 鈴木英治 ***

自らの過去を清算すべく、江戸白金村の手習師匠・興津重兵衛は、郷里の諏訪へと向かう。重兵衛の弟を殺害した遠藤恒之助も、再び重兵衛の命を狙って、密かにその後を追っていた。さらに、恒之助の背後には謎の忍び集団が…。甲州道中を往く重兵衛に、幾重にも…