2017-05-01から1ヶ月間の記事一覧

『足抜―吉原裏同心〈2〉』 佐伯泰英 ***

吉原から二人の遊女が失踪、さらに花魁道中の直前、当代きっての人気太夫が忽然と姿を消した。遊女三千人の頂点に立つ太夫を足抜?廓の用心棒・神守幹次郎は、探索中、遊女一人の所在を突き止める。だが黒幕の口封じに合い、遊女と家族は鏖殺にされた。やがて…

『やみ窓』 篠たまき ***

第10回『幽』文学賞短篇部門大賞受賞。くたびれた団地の窓の向こうから、かさり…かさり…と何かがやって来る。今夜も一瞬も気を抜けない闇の取り引きが始まる―。寄る辺ない“怖さ”を巧みに描いた受賞作の「やみ窓」をはじめ、書き下ろし3篇を加えた連作短篇集…

『今日も嫌がらせ弁当』 Kaori(ttkk) ***

いま話題の「仕返し弁当」を高校3年間作り続け、食べ続けたシングルマザーと反抗期女子高生親子の泣き笑いお弁当エッセイ。(「BOOK」データベースより)味は愛情弁当。2017-071

『後宮小説』 酒見賢一 *

シンデレラ+三国志+金瓶梅+ラスト・エンペラーの面白さ、奇想小説の神技、天才作家の出現、と全選考委員が激賞した第1回日本ファンタジーノベル大賞受賞作。(「BOOK」データベースより)やはり、ファンタジーは苦手です。読めて楽しめる場合もあるのですが…

『草競馬流浪記』 山口瞳 ***

競馬場のある町には、他の町にはない味がある。さあ、馬券を買って旅に出よう!中央競馬にない楽しさ、ガイドブックにない名所を求めて東へ西へ南へ北へ、全国公営競馬27カ場完全踏破。ギャンブルを読むだけで楽しむもよし、本書をまねて自ら実践するもよし。…

『棋士の一分 将棋界が変わるには』 橋本崇載 ***

スマホ不正疑惑をなぜ未然に防ぐことができなかったのか。将棋ソフト、プロなき運営、見て見ぬふりをしてきた将棋ムラ…「憧れの職業どころか食えない職業になる日も近い」という将棋界の実情を現役棋士が明かす。(「BOOK」データベースより)プロが今後も将…

『翳りゆく夏』 赤井三尋 ***

第49回江戸川乱歩賞受賞作 ハードボイルド長編20年前の新生児誘拐事件で封印された真実が、いま明らかに。(「BOOK」データベースより)ミステリーというお約束の中の話ではあるのですが、江戸川乱歩賞受賞がなくとも読んで後悔しない出来上がりの作品だとお…

『ボナンザVS勝負脳―最強将棋ソフトは人間を超えるか』 保木 邦仁,渡辺 明 ***

最強将棋ソフトとトップ棋士、最高の頭脳による最前線の戦い。(「BOOK」データベースより) 共著?と思って読むと、それぞれの章や対談などで構成されていました。保木さんの章は専門的な知識も必要なので調べながら読み直そうと思います。渡辺竜王はやはり…

『ずうのめ人形』 澤村伊智 *

不審死を遂げたライターが遺した原稿。オカルト雑誌で働く藤間は、作中に登場する「ずうのめ人形」という都市伝説に惹かれていく。読み進めるごとに現実に現れる喪服の人形。迫り来る怪異を防ぐため、藤間は先輩である野崎に助けを求めるが―はたしてこの物語…

『流離 吉原裏同心』 佐伯泰英 ***

安永五年、豊後岡藩の馬廻役神守幹次郎は、納戸頭の妻汀女と逐電した。幼馴染みの二人は追っ手を避け、当てのない流浪の旅を続ける。やがて江戸に出た幹次郎は、吉原遊廓・四郎兵衛会所の名主に剣の腕を買われ、用心棒となった。ある日、彼は遊女が読んだ俳…

『あしたの君へ』 柚月 裕子 **

家庭裁判所調査官の仕事は、少年事件や離婚問題の背景を調査し、解決に導くこと。見習いの家裁調査官補は、先輩から、親しみを込めて「カンポちゃん」と呼ばれる。「カンポちゃん」の望月大地は、少年少女との面接、事件の調査、離婚調停の立ち会いと、実際…

『るんびにの子供』 宇佐美まこと ***

平凡な主婦の、当たり前な毎日―臙脂色のスカートをはいた、久美ちゃんが見えること以外は。嫁と姑の重苦しい日常にちらつく、少女の影は何をもたらすのか。何気ない暮らしにひたひたと入りまじる怪異を描く、怪談文学の神髄五編。『幽』怪談文学賞短編部門大…

『文学賞メッタ斬り!』 大森 望,豊崎 由美 **

業界騒然!読書家待望! 小説が100倍楽しくなる痛快文学賞ガイド文学賞ってなによ? 芥川賞・直木賞から、話題のホラー小説大賞、メフィスト賞、ファンタジーノベル大賞まで、50を越える国内小説賞について、稀代の読書家大森望・豊崎由美の二人がアンタッチ…

『不屈の棋士 (講談社現代新書)』 大川慎太郎 ***

人工知能の「強手」を受けた棋士が繰り出す、局面打開の「勝負手」とは?約1000年もの間、日本人に親しまれてきた将棋。400年の歴史を有するプロ制度。由緒ある誇り高き天才集団は、はたしてこのまま将棋ソフトという新参者に屈してしまうのだろうか。劣勢に…

『毒殺魔』 若一光司 *

仕事中に大骨折した日読テレビのディレクター広川英樹は、リハビリの苦しさと恋人を失った寂しさから一人暮らしの自宅に風俗嬢リョウを呼ぶ。そして単なるサービスを超えた彼女の優しさに広川は恋愛感情を持ってしまう。リョウが去った部屋には「建築家・加…

『殺戮にいたる病』 我孫子武丸 **

永遠の愛をつかみたいと男は願った―。東京の繁華街で次々と猟奇的殺人を重ねるサイコ・キラーが出現した。犯人の名前は、蒲生稔!くり返される凌辱の果ての惨殺。冒頭から身も凍るラストシーンまで恐るべき殺人者の行動と魂の軌跡をたどり、とらえようのない…