2016-05-01から1ヶ月間の記事一覧

『沼地のある森を抜けて』 梨木香歩 **

第16回(2006年) 紫式部文学賞受賞はじまりは、「ぬかどこ」だった。先祖伝来のぬか床が、うめくのだ――「ぬかどこ」に由来する奇妙な出来事に導かれ、久美は故郷の島、森の沼地へと進み入る。そこで何が起きたのか。濃厚な緑の気息。厚い苔に覆われ寄生植物…

『暗黒女子』 秋吉理香子 *

ある女子高で、一番美しく一番カリスマ性のある女生徒が死んだ。その一週間後、親しかった六人が部室で語り出す、彼女の死の真相とは? (「BOOK」データベースより)うーん、時間の無駄だった。

『永遠とは違う一日』 押切もえ ***

恋に仕事にふと立ち止まりそうな女性の心情をそっと掬い上げる連作短篇集。 (「BOOK」データベースより)山口もえの毒舌は面白いな、もえのあずきは食べ方がきたないな、押切もえはモデルなのでスタイルは良いがよく知らない。まさか小説で感動させられると…

『噂 (新潮文庫)』 荻原浩 ***

「レインマンが出没して、女のコの足首を切っちゃうんだ。でもね、ミリエルをつけてると狙われないんだって」。香水の新ブランドを売り出すため、渋谷でモニターの女子高生がスカウトされた。口コミを利用し、噂を広めるのが狙いだった。販売戦略どおり、噂…

『ボーン・コレクター』 ジェフリーディーヴァー ***

数々のメッセージを残しながら、数時間おきに被害者を監禁する稀代の連続殺人鬼ボーン・コレクター。首から下が麻痺した元刑事と、彼の目・鼻・手足となる女巡査が、犯人を追う。新たな「安楽椅子探偵」の大活躍。471ページ2段組み、でも長さはそれほど感じ…

『ユートピア』 湊かなえ ***

山本周五郎賞 久しぶりに湊さんらしい作品を楽しみました。はじめは『告白』の湊かなえさんが戻ってきたのかと思ったのですが最後は駆け足になったようです。

『明日の記憶』 荻原浩 ***

山本周五郎賞、本屋大賞2位重いテーマをどうまとめるのかと読み進めていたが、少しほっとさせる着地でした。読んでいて丁寧に取材されたことが分かりましたし軟着陸はしましたが、現実に苦労されている患者さんと家族にとっては、きれいごとかもと思いました…