『孤狼の血』 柚月裕子 ***

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第69回日本推理作家協会賞 長編および連作短編集部門

広島の暴力団抗争を刑事の視点から描いていて、女性が書いたとは思えない仕上がりです。主人公の日誌の黒塗りの意味が最後に明かされますが、ここは「仁義なき戦い」で最後に菅原文太が見栄を切るシーンがうかびます。「仁義なき戦い」をリアルタイムで見た世代にも違和感なく読めました。
しかし、映画「仁義なき戦い」のノベライズ? 映画が「仁義なき戦い」飯干晃一著のドキュメントの映画化なのでそれらを越えているかと言われるとねえ。