『熟れた月』 宇佐美まこと ***

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癌で余命半年と宣告されたヤミ金業者のマキ子も、その「田所リース」で働く落ちぶれた取り立て屋の乾も、陸上部のエース阿久津先輩に憧れる高校生の結も、生まれてから車椅子の生活しか知らない身体不自由な博も、彼らの世界は、きっとどこかでつながっている―。底辺で生きる人間たちの業と、人生の不思議な縁を描く、書下ろし長編ミステリー。(「BOOK」データベースより)


第一章の地の文が結の目線で書かれている所で、宇佐美まことさんは男なのに女性目線が……あとで調べたら女性でしたか。それも含めて二章まで登場人物のメモを作らないと混乱するかなあと心配しながら読み進めてのですが、最後に色々なピースがはまるべきところに収まって意外にも気持ちが温かくなるエンディングでした。ただリョウの存在だけは別かな。

作者インタビュー
>もう二度と書かない、「泣ける話」です。

なるほど。

2018-033