2018-10-12から1日間の記事一覧

『襲来 下』 帚木 蓬生 ***

日蓮が唱えた「他国侵逼」の予言を確かめ大陸の様子を探るために、見助が対馬に遣わされた。島に辿り着いた見助は蒙古の情報を次々に入手する。その間、日蓮は数々の法難に遭うが、二人の間で手紙のやりとりは続いた。そして十余年後、ついに蒙古が動いたと…

『襲来 上』 帚木 蓬生 ***

鎌倉で辻説法をしていた僧侶・日蓮は、やがて他宗派への攻撃を強め「立正安国論」を唱える。幕府が法華経を用いなければ、国内の災害が続き他国からの侵略を受けると予言したのだ。日蓮に仕えていた見助は、その耳目となって予言を確かめるため、九州の対馬…

『風神の手』 道尾秀介 ***

彼/彼女らの人生は重なり、つながる。隠された“因果律”の鍵を握るのは、一体誰なのか―章を追うごとに出来事の“意味”が反転しながら結ばれていく。数十年にわたる歳月をミステリーに結晶化した長編小説。(「BOOK」データベースより) 2018-157

『桃色浄土』 坂東 真砂子 ***

珊瑚の海の向こうには、愛する死者が生き返る伝説の国がある―。高知の海辺の村に暮らす海女とイタリア人の禁じられた恋。(「BOOK」データベースより) 2018-156

『おはぐろとんぼ 江戸人情堀物語』 宇江佐 真理 ***

堀の水は、微かに潮の匂いがした。静かな水面を揺らす涙とため息の日々に、ささやかな幸せが訪れるとき―下町の人情を鮮やかに映す感動の傑作短編集。(「BOOK」データベースより) 2018-155

『骨を弔う』 宇佐美 まこと ***

30年前のあの日、本当は何を埋めたんだろう。日本推理作家協会賞受賞作家が放つ新境地ミステリー。(「BOOK」データベースより) 2018-154

『十日えびす 花嵐浮世困話』 宇江佐 真理 ***

錺職人の夫が急逝し、義理の子供たちから家を追い出されてしまった後添えの八重。先妻の子・おみちと日本橋堀江町に引っ越して小間物屋を開いた。血のつながりはないが、実の親子のように仲の良い二人。新しい生活は希望に満ちていた。しかし、向かいに岡っ…

『意地に候 酔いどれ小籐次(二)決定版』 佐伯 泰英 ***

侮辱された主君の恥を雪ぐため、大名四家の御鑓先を強奪する騒ぎを起こした小籐次は、紙問屋久慈屋の好意で長屋に居を構え、研ぎを仕事に新たな生活を始めた。だがある日、小籐次は見知らぬ男たちに襲われる。これは先の騒動で威信を傷つけられた藩の者たち…

『御鑓拝借 酔いどれ小籐次(一)決定版』 佐伯 泰英 ***

豊後国森藩から奉公を解かれ、浪々の身となった赤目小籐次、四十九歳。彼には胸に秘する決意があった。旧主・久留島通嘉の受けた恥辱をすすぐこと。相手は大名四藩。備中次直二尺一寸三分を手に、小籐次独りの闘いが今、幕を開ける。時代小説ファンを驚喜さ…

『屍の聲』 坂東 真砂子 ***

屍の声―山間に響く私を呼ぶ声。祖母の意識は何処へ。猿祈願―秩父山稜の観音堂。老女はなにかを呟いた。残り火―風呂の焚き口で燃えあがる炎。憎しみの火が薪に絡みつく。盛夏の毒―炎天下。背後からふたりにしのびよるものは。雪蒲団―冬の新潟。隣家の窓から不…

『しゃぼん玉 (新潮文庫)』 乃南 アサ ***

女性や老人だけを狙った通り魔や強盗傷害を繰り返し、自暴自棄な逃避行を続けていた伊豆見翔人は、宮崎県の山深い村で、老婆と出会った。翔人を彼女の孫と勘違いした村人たちは、あれこれと世話を焼き、山仕事や祭りの準備にもかり出すようになった。卑劣な…

『ほら吹き茂平』 宇江佐 真理 ***

隠居した深川の茂平は大工の元棟梁。いつの頃からか「ほら吹き茂平」と呼ばれるようになった。別に人を騙そうとは思っていない。ただ、いろんな癖の人をみて、ついつい言ったお愛想が思わぬ騒動を起こすのだ。その日も、一向に嫁ぐ気のない娘の相談に来た母…

『来なけりゃいいのに』 乃南 アサ **

「仕事は半人前のくせに、口ばっかり達者になって」ベテランOLの多恵子は鬱々としていた。OA化に伴い仕事が減少、若いOLたちに疎んじられる日々である。が、そんな彼女を部長の一言が変えた。「彼女らを指導してやってくれ」俄然、発奮した彼女は活気を取り…