『苦役列車』 西村賢太 ***

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劣等感とやり場のない怒りを溜め、埠頭の冷凍倉庫で日雇い仕事を続ける北町貫多、19歳。将来への希望もなく、厄介な自意識を抱えて生きる日々を、苦役の従事と見立てた貫多の明日は――。現代文学私小説が逆襲を遂げた、第144回芥川賞受賞作。後年私小説家となった貫多の、無名作家たる諦観と八方破れの覚悟を描いた「落ちぶれて袖に涙のふりかかる」を併録。解説・石原慎太郎。 --このテキストは、文庫版に関連付けられています。(「BOOK」データベースより)


『きことわ』と同時受賞の本作も続けて読んでみました。これはきっと『きことわ』から受けた選考委員自身の衝撃を和らげる必要から、対抗としての受賞結果では?と思った。石原慎太郎が高く評価し、高樹のぶ子が低評価というのが納得できる作品でした。

2018-025