『闇の傀儡師』 藤沢周平 ***

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御家人の身分を捨て、いまは筆耕稼業に精を出す鶴見源次郎。ひょんなことから斬り合いに出くわし、瀕死の傷をおった公儀隠密に、松平家へ宛てた密書を託される。紙片には「八は田と会す ご用心」の文字。幕府を怨み、将軍家代がわりの時期を狙って暗躍を続ける謎の徒党・八嶽党が、老中の田沼意次と何事か謀りつつあるようだ。無眼流の遣い手である源次郎は、松平右近将監から探索を依頼された。幾度か張り込み、追跡、死闘を繰り返したのち、ついに八嶽党の隠れ家で強敵・八木典膳と対峙するが、罠にかかり地下牢に閉じ込められてしまう。その間に、将軍世子の家基が八嶽党によって毒殺される―著者の新境地を拓いた傑作伝奇小説。(「BOOK」データベースより)



2018-049