『国宝 (上) 青春篇 』 吉田修一 ***

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1964年元旦、長崎は老舗料亭「花丸」―侠客たちの怒号と悲鳴が飛び交うなかで、この国の宝となる役者は生まれた。男の名は、立花喜久雄。任侠の一門に生まれながらも、この世ならざる美貌は人々を巻き込み、喜久雄の人生を思わぬ域にまで連れ出していく。舞台は長崎から大阪、そしてオリンピック後の東京へ。日本の成長と歩を合わせるように、技をみがき、道を究めようともがく男たち。血族との深い絆と軋み、スキャンダルと栄光、幾重もの信頼と裏切り。舞台、映画、テレビと芸能界の転換期を駆け抜け、数多の歓喜と絶望を享受しながら、その頂点に登りつめた先に、何が見えるのか?朝日新聞連載時から大きな反響を呼んだ、著者渾身の大作。 (「BOOK」データベースより)

最近ですが、「大阪」「朝日新聞」「甲子園」というキーワードの小説を途中でギブアップしたばかりなのですが、同じように「大阪」「歌舞伎」という苦手なキーワードのこの小説は「吉田修一」さんなのでとりあえず読み進めることにしました。女形と彫り物が違和感がありますが、変わった語り口が気にならなくなるころには物語に引き込まれはじめていました。

2018-179