『見返り検校』 乾 緑郎 ***

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将軍綱吉の世で鍼灸道を確立し御典医に名を連ねた検校・杉山和一。彼にはしかし、安眠を許さぬ三つの悪夢があった。仇敵と狙われての東海道。逃れても逃れても追手は迫る。そして辿りついたのは江の島弁天。この地が、ゆくりなくも鍼灸道の原点となった…。和一の夢に繰り返し現われる亡魂。その予言が一つまた一つと的中するたびに、和一は自らに問いかけた。お前はいったい何者なのだ、と―。(「BOOK」データベースより)


杉山和一(検校)は実在の人物なのですね、名前は聞いたことがありますが詳しいことは知らないが、定十郎に殺され入れ替わるのは創作だろうと思いながら読みました。定十郎が殺した和一の霊?と会話するところはゾクゾクします。大森望さんがすばらしい書評をされているのでそちらもぜひ。

2018-189