『沼地のある森を抜けて』 梨木香歩 **

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第16回(2006年) 紫式部文学賞受賞

はじまりは、「ぬかどこ」だった。先祖伝来のぬか床が、うめくのだ――「ぬかどこ」に由来する奇妙な出来事に導かれ、久美は故郷の島、森の沼地へと進み入る。そこで何が起きたのか。濃厚な緑の気息。厚い苔に覆われ寄生植物が繁茂する生命みなぎる森。久美が感じた命の秘密とは。光のように生まれ来る、すべての命に仕込まれた可能性への夢。連綿と続く命の繋がりを伝える長編小説。 (「BOOK」データベースより)

シマの話と最後の章はいらないなと思った。ファンタジーとホラーとほんの少し推理が加わったような読み心地でした。梨木さんや恒川光太郎さんのような作風は、同じような作品にならないように続けることが難しい気がします。大きく変化すると持ち味もなくなってしまうので。