『新装版 - 旗本始末 - 闕所物奉行 裏帳合(四) 』上田 秀人 ***

 

新装版 - 旗本始末 - 闕所物奉行 裏帳合(四) (中公文庫)

新装版 - 旗本始末 - 闕所物奉行 裏帳合(四) (中公文庫)

 

逐電した旗本の行方を追う扇太郎は、借金の形に娘を吉原に沈める旗本が増えていることを知る。一方、現将軍・家慶派と大御所・家斉派の幕閣の対立に乗じて、狂い犬の一太郎が人身売買を禁じる法を逆手に吉原乗っ取りを画策する。激化する江戸の闇の支配をめぐる争いに、扇太郎の太刀が鞘走る。いよいよ佳境、新装版第四弾! (「BOOK」データベースより)

 

2019-98

 

『春淡し: 吉原裏同心抄(六) 』佐伯 泰英 ***

春淡し: 吉原裏同心抄(六) (光文社時代小説文庫)

春淡し: 吉原裏同心抄(六) (光文社時代小説文庫)

 

 高齢の四郎兵衛に代わり、廓を御する吉原会所の八代目頭取を誰が継ぐのか。五丁町名主の話し合いは紛糾し、画策や探り合いが始まった。新春の吉原、次期頭取候補と目される神守幹次郎を狙い、送りこまれる刺客に、張られる罠。危機を覚えた幹次郎は、故郷の豊後岡藩藩邸を訪れるとともに、ある決意を固める。吉原百年の計を思い、幹次郎の打つ、新たな布石とは。 (「BOOK」データベースより)

 

吉原裏同心』からの読者は、こんな展開は望んでいなかったのか Amason のレビューでは、かなり厳しかったようです。売上も?かな。『 吉原裏同心抄 』はこれで締めて、次回は『新・吉原裏同心抄』になるようですが、個人的には、それほど不満はなかったのですがねえ。

 

2019-97

 

『白昼夢の森の少女』恒川 光太郎 **

白昼夢の森の少女 (角川書店単行本)
 

異才が10年の間に書き紡いだ、危うい魅力に満ちた10の白昼夢。人間の身体を侵食していく植物が町を覆い尽くしたその先とは(「白昼夢の森の少女」)。巨大な船に乗り込んだ者は、歳をとらず、時空を超えて永遠に旅をするという(「銀の船」)。この作家の想像力に限界は無い。恐怖と歓喜、自由と哀切―小説の魅力が詰まった傑作短編集。  (「BOOK」データベースより)

 

いつまでも『夜市』を期待してはいけないのでしょうね。 『古入道きたりて』『傀儡の路地』が印象に残りました。

 

2019-96

 

『凍てつく太陽』葉真中 顕 *

凍てつく太陽

凍てつく太陽

 

 昭和二十年―終戦間際の北海道・室蘭。逼迫した戦況を一変させるという陸軍の軍事機密「カンナカムイ」をめぐり、軍需工場の関係者が次々と毒殺される。アイヌ出身の特高刑事・日崎八尋は、「拷問王」の異名を持つ先輩刑事の三影らとともに捜査に加わることになるが、事件の背後で暗躍する者たちに翻弄されてゆく。陰謀渦巻く北の大地で、八尋は特高刑事としての「己の使命」を全うできるのか―。民族とは何か、国家とは何か、人間とは何か。魂に突き刺さる、骨太のエンターテイメント! (「BOOK」データベースより)

 

読んだのではなく、読もうと数頁の努力をしたのですが、挫折しました。これまで『ロスト・ケア』『絶叫』を読みましたが、とうとう途中放棄です。次はありません。ごめんなさい。

 

 2019-95

『検事の信義』柚月 裕子 **

検事の信義

検事の信義

 

 任官5年目の検事・佐方貞人は、認知症だった母親を殺害して逮捕された息子・昌平の裁判を担当することになった。昌平は介護疲れから犯行に及んだと自供、事件は解決するかに見えた。しかし佐方は、遺体発見から逮捕まで「空白の2時間」があることに疑問を抱く。独自に聞き取りを進めると、やがて見えてきたのは昌平の意外な素顔だった…。(「信義を守る」)(「BOOK」データベースより)

 

飯干晃一さんの『仁義なき戦い』を読んだあとでは、柚月さんのヤクザ物は個人的にはどうも素直に感動できません。この短編集に漂う正義感も納得しかねます。私が読んだ柚月さんの作品では「佐方検事シリーズ」には期待があったのですが、しばらく様子見かなあ。

 

 

2019-94

『蛮社始末 - 闕所物奉行 裏帳合(二)』上田 秀人 ***

 

新装版 - 蛮社始末 - 闕所物奉行 裏帳合(二) (中公文庫)

新装版 - 蛮社始末 - 闕所物奉行 裏帳合(二) (中公文庫)

 

 目付・鳥居耀蔵の命を受けた榊扇太郎は、闕所となった蘭方医高野長英の屋敷から一通の書付を発見する。なんとそこには異国の力で幕府を倒す計画が描かれていた!仇敵を倒そうとする鳥居の陰謀と、大事にしたくない老中水野忠邦の狭間に困惑しながらも、真相究明に乗り出す扇太郎だったが…。 (「BOOK」データベースより)

 

2019-93

『デンジャラス』桐野 夏生 ***

 

デンジャラス

デンジャラス

 

 君臨する男。寵愛される女たち。文豪が築き上げた理想の“家族帝国”と、そこで繰り広げられる妖しい四角関係―日本文学史上もっとも貪欲で危険な文豪・谷崎潤一郎。人間の深淵を見つめ続ける桐野夏生が、燃えさかる作家の「業」に焦点をあて、新たな小説へと昇華させる。 (「BOOK」データベースより)

 

時折、桐野さんの毒を浴びたくなります。毒がまわっている内は、しばらくは離れます。そして解毒されて健康体になると、また近づいて……

 

2019-92