『さよならの儀式』宮部 みゆき ***

 

さよならの儀式

さよならの儀式

 

 親子の救済、老人の覚醒、30年前の自分との出会い、仲良しロボットとの別れ、無差別殺傷事件の真相、別の人生の模索……淡く美しい希望が灯る。宮部みゆきの新境地、心ふるえる作品集。

 

ちゃんとSF」を書こうと思いました。と宮部さんが書いているように、この作品集はSF短篇集で、宮部さんの「書いたらSF風味に」ではないのが残念かなあ。 作品の仕上がりは上々ですが「聖痕」のように現実にあった事件を簡単に連想してしまうのは好きではありません。「さよならの儀式」が一番心に残りましたが、いまのところ 宮部SFでは「蒲生邸事件」が一番かなあ。

 

2019-109