2017-01-01から1年間の記事一覧

『手習重兵衛 祝い酒』 鈴木英治 ***

甲州街道で何者かに狙撃された重兵衛。実家の興津家では、重兵衛の葬儀が行われる。遺体の損傷を理由に、中を改められずに埋葬された棺桶。なぜ、重兵衛は狙われたのか。重兵衛の手習所に住み着いた謎の薬売り・日月斎との関係は?そして、重兵衛の生死は?「…

『手習重兵衛 - 黒い薬売り』 鈴木英治 ***

婚約したおそのを伴い、故郷の諏訪に帰った重兵衛。ところが実家の興津家では、家督を継いだ輔之進の妻・吉乃と侍女のお以知が行方しれずになっていた。一方、江戸の白金堂には、重兵衛の留守中、日月斎という怪しげな薬売りが住み着いていた。文庫書き下ろ…

『愚者の毒』 宇佐美まこと ***

一九八五年、上野の職安で出会った葉子と希美。互いに後ろ暗い過去を秘めながら、友情を深めてゆく。しかし、希美の紹介で葉子が家政婦として働き出した旧家の主の不審死をきっかけに、過去の因縁が二人に襲いかかる。全ての始まりは一九六五年、筑豊の廃坑…

『道連れの文―手習重兵衛』 鈴木英治 ***

婚約を母に報告するため、おそのを伴い故郷の諏訪へと旅立った重兵衛。道中、一人旅の腰元ふうの女と知り合う。その場は別れたものの、今度は女が刺客の一団に襲われているところに遭遇。重兵衛は、死の間際の女から、甲府勤番支配宛の書状を託される。(「B…

『この世の春 下』 宮部 みゆき ***

小説史に類を見ない、息を呑む大仕掛け。そこまでやるか、ミヤベ魔術! それは亡者たちの声? それとも心の扉が軋む音? 正体不明の悪意が怪しい囁きと化して、かけがえのない人々を蝕み始めていた。目鼻を持たぬ仮面に怯え続ける青年は、恐怖の果てにひとりの…

『この世の春 上』 宮部 みゆき ***

小説史に類を見ない、息を呑む大仕掛け。そこまでやるか、ミヤベ魔術! それは亡者たちの声? それとも心の扉が軋む音? 正体不明の悪意が怪しい囁きと化して、かけがえのない人々を蝕み始めていた。目鼻を持たぬ仮面に怯え続ける青年は、恐怖の果てにひとりの…

『隠し子の宿―手習重兵衛』 鈴木英治 ***

おそのと正式に婚約を交わしたばかりの重兵衛だったが、朋友の作之助と吉原に行ったことが判明。さらに、隠し子がいることが村の噂となり、品川の女郎宿に出入りしているのも目撃され…。はたして重兵衛は、許嫁おそのに与えた誤解をとくことができるのか。(…

『手習重兵衛 夕映え橋』 鈴木英治 ***

ついに重兵衛がおそのに求婚。その余韻も冷めぬまま、二人は重兵衛の朋輩だった柿ヶ崎作之助に出くわす。作之助は主君のために刀を見立てるよう命じられたのだった。その足で堀井道場の左馬助を訪ねた重兵衛とおそのは、そこで目にした一振りの刀に魅了され…

『手習重兵衛 母恋い』 鈴木英治 ***

江戸は白金村に戻り、手習所を再開した興津重兵衛。家主の娘おそのを妻に迎えるはずだったのが、重兵衛を仇と思いこんだ正体不明の女と同居する羽目に…。一方、村では半月ほど前から住み着いた謎の女が、男たちの好奇の的になっていた。(「BOOK」データベー…

『鷹野鍼灸院の事件簿 謎に刺す鍼、心に点す灸』 乾緑郎 ***

鷹野鍼灸院に勤める新米鍼灸師の真奈は、往療に出てばかりの院長・鷹野がいないところで、いつも様々な問題に巻き込まれる。妻へのモラハラを繰り返す四肢の麻痺した男や、とある患者を治療して以来何度も同じ悪夢を見るようになったオーストラリア人鍼灸師…

『鷹野鍼灸院の事件簿』 乾緑郎 ***

新米鍼灸師の真奈が勤める鷹野鍼灸院は、院長・鷹野と助手・真奈の二人だけで切り盛りしている。しかし鷹野は往療ばかりに出て、実際は真奈がひとりで対応することが殆ど。ある日、安産の灸を受けにきた史恵に真奈が施術をしていると、史恵の夫が施術をやめ…

『星の子』 今村夏子 ***

主人公・林ちひろは中学3年生。 出生直後から病弱だったちひろを救いたい一心で、 両親は「あやしい宗教」にのめり込んでいき、 その信仰は少しずつ家族を崩壊させていく。 前作『あひる』が芥川賞候補となった著者の新たなる代表作。(「BOOK」データベース…

『手習重兵衛 - 天狗変』 鈴木英治 ***

家督放棄を決意して諏訪に帰った興津重兵衛に、重臣たちや一族の態度は冷ややかだった。そんな故郷への違和感を募らせつつ、自分や目付頭の津田景十郎の命を狙った忍び集団の企みを探る日々。そこに、将軍家の朱印状を携え諏訪へ赴く旗本一行が、道中で襲撃…

『手習重兵衛 道中霧』 鈴木英治 ***

自らの過去を清算すべく、江戸白金村の手習師匠・興津重兵衛は、郷里の諏訪へと向かう。重兵衛の弟を殺害した遠藤恒之助も、再び重兵衛の命を狙って、密かにその後を追っていた。さらに、恒之助の背後には謎の忍び集団が…。甲州道中を往く重兵衛に、幾重にも…

『鳴いて血を吐く』 遠田潤子 ***

離婚して経済的に困窮しているギタリスト・多聞のもとに、人気歌手・実菓子のロングインタビューの仕事が舞い込んだ。多聞と実菓子は幼いころ同じ家で育ち、しかも多聞の亡父と亡兄はともに実菓子の夫であった――。(「BOOK」データベースより) 遠田潤子さん…

『未決: 吉原裏同心(十九) 』 佐伯泰英 ***

吉原にある老舗妓楼「千惷楼」で人気の女郎が客と心中した。知らせを受けた吉原裏同心の神守幹次郎と会所の番方・仙右衛門は、その死に方に疑いを抱く。真相を究明せんと探索する二人だったが、その前には常に大きな影がつきまとう。そして、吉原自体の存在…

『BUTTER』 柚木麻子 ***

結婚詐欺の末、男性3人を殺害したとされる容疑者・梶井真奈子。世間を騒がせたのは、彼女の決して若くも美しくもない容姿と、女性としての自信に満ち溢れた言動だった。週刊誌で働く30代の女性記者・里佳は、親友の伶子からのアドバイスでカジマナとの面会を…

『変幻』 今野敏 **

警視庁捜査一課刑事の宇田川の同期、特殊犯捜査係の女刑事・大石が「しばらく会えなくなる」と言い、音信不通となった。かつて公安にいて辞めさせられた同期の蘇我と同じように…。(「BOOK」データベースより) 多作でシリーズものも多い作家さんで、その中…

『かがみの孤城』 辻村深月 ***

あなたを、助けたい。学校での居場所をなくし、閉じこもっていたこころの目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めた。輝く鏡をくぐり抜けた先にあったのは、城のような不思議な建物。そこにはちょうどこころと似た境遇の7人が集められていた―― なぜこの7人が…

『幸せのプチ ――町の名は琥珀』 朱川湊人 **

都電が走る、この下町には、白い野良犬の“妖精"がいる。 「きっとプチは、あの町で今も生きていて、たくさんの人たちを、小さくだけれど幸せにしているはずだ」 その町に生き、通り過ぎた人たちの心あたたまる物語。 銭湯の煙突が目立つ迷路のような路地は生…

『無宿―吉原裏同心〈18〉』 佐伯泰英 ***

(「BOOK」データベースより)質商小川屋の一家総勢七人が惨殺された。一方、「御免色里」の吉原では人気絶頂の花魁・薄墨太夫の周囲で異変が。次々起こる「怪異」「殺し」に、吉原裏同心・神守幹次郎は東奔西走し、その身にも危機が迫る。そして、下手人を…

『カンパニー』 伊吹有喜 **

合併、社名変更、グローバル化。老舗製薬会社の改革路線から取り残された47歳の総務課長・青柳と、選手に電撃引退された若手トレーナーの由衣。二人に下された業務命令は、世界的プリンシパル・高野が踊る冠公演「白鳥の湖」を成功させること。主役交代、高…

『あやめ横丁の人々』 宇江佐 真理 ***

この町の外に立てはいけやせん!危機一髪、慎之介が逃げ込んだこの町は、何やら訳ありばかり。 髪結い床も一膳めし屋も、謎を抱えているようだった……吉川英治文学新人賞受賞の著者が生々と描く長編時代小説。(「BOOK」データベースより) 2017-117

『手習重兵衛 刃舞』 鈴木英治 **

この剣を会得したとき彼奴は必ず現れる―。江戸は白金村の手習師匠である興津重兵衛は、弟を殺害した男、遠藤恒之助を討つと誓い、秘剣修得の鍛錬を始めた。厳しい鍛錬の末、やがて秘剣を得た重兵衛。それを感じ取った遠藤が動き出す。これで興津を殺れる―。…

『夜桜―吉原裏同心〈17〉』 佐伯泰英 ***

金子をかけて早脚自慢に走り合いを挑む若侍が日本橋に現われ、江戸が沸いた。「御免色里」の吉原が騒動に巻き込まれ、裏同心・神守幹次郎は、若侍の正体を暴くため探索に動く。一方、吉原の大籬で人気の振袖新造に異変が生じ、やがて惨劇が訪れる。そして、…

『匿名交叉』 降田天 **

児童向け雑誌の担当を外された編集者の楓は、娘のコスプレ衣装を自作する“ソラパパ”のブログに批判的なコメントを残したことから、過去のブログを匿名掲示板に晒されてしまう。そのことから陰湿なストーカー被害に遭うようになった。一方、“ソラパパ”こと棚…

『愛憎: 吉原裏同心(十五)』 佐伯泰英 ***

吉原で近頃人気の中籬に脅迫文が投げ込まれた。相談を受けた吉原会所の神守幹次郎らが調べ始めたところ、その前に刺客・夜嵐の参次が現れた。参次は人気花魁・薄墨太夫の前にも出没。そして、薄墨が可愛がっていた禿の小花が消えた。はたして小花の拐かしの…

『手習重兵衛 梵鐘』 鈴木英治 **

忍び寄る黒い影。娘の叫びが闇夜に響く。今宵もまた一人、犠牲者が―。秋祭りの仕度でおおわらわの白金村。そんなある日、手習子のお美代の行方がわからなくなってしまった。もしや、かどわかされたのでは!必死に捜索する重兵衛だったが…。書き下ろし剣豪ミス…

『仇討―吉原裏同心〈16〉』 佐伯泰英 ***

年が明けた「御免色里」吉原で、客の懐中物や花魁の櫛笄が次々に盗まれた。悪童たちの仕業と、さっそく捕縛にあたった吉原裏同心・神守幹次郎だったが、その背後にさらに大きな勢力の影がちらつく。吉原に触手を伸ばす勢力に、幹次郎の剛剣がうなり、新必殺…

『会津執権の栄誉』 佐藤巖太郎 **

相次ぐ当主の早世により、男系の嫡流が途絶えた会津守護、芦名家。近隣の大名から婿養子として当主を迎えることになったが、それをきっかけに家中に軋轢が生じる。一触即発の家臣たちをなんとかまとめていたのは家臣筆頭であり「会津の執権」の異名を持つ金…